カリフォルニアに本拠地を置いている大手PCメーカーのHP(エイチピー)。国内でも知名度の高いメーカーであり、製造・販売する製品のラインナップが豊富であることで人気を集めています。
そんなHP製のパソコンを利用されている方の中には、内蔵HDDの不具合で困っている方はいませんか?メーカーを問わず、HDDは使用することで劣化していく消耗品なので、寿命を迎えるといずれ故障してしまうもの。
しかし、故障してしまうとパソコンが起動しなくなる、ファイルやフォルダが開けなくなるなどのトラブルが発生してしまうので、データ復旧を行わなければなりません。そこで、この記事ではHP製パソコンの内蔵HDDのデータ復旧についてご紹介していきます。
データ復旧はHPに依頼できるのか?
HPは業界でも有名な大手メーカーなので高い信頼性を寄せいている方は多いことでしょう。そのため、何らかのトラブルが発生した場合には、製造・販売メーカーであるHPへの相談を検討している方は多いのではないでしょうか?
しかし、修理や交換などのサービスを行っているメーカーは多いものの、データ復旧サービスを行っているパソコンメーカーはほとんどありません。そこで気になるのがHPのサービス内容ですが、データ復旧には対応しているのでしょうか?
HPではデータ復旧を行っていない
機器の故障や不具合に関する問い合わせはHPでも受け付けているのですが、データ復旧サービスは行っていないようです。というのも、データ復旧に関するお問い合わせを行った場合、専門のデータ復旧会社をいくつか紹介することになっているからです。
- ・Data Recovery Services
- ・Vantagetech
- ・DriveSavers Data Recovery
HPにデータ復旧の問い合わせを行った場合、上記のいずれかのデータ復旧会社が提供されるようになっています。これらの専門業者はHPとは異なる会社になるため、HP側に相談しても自社でデータ復旧サービスを行うわけではないようです。
データ復旧費用は利用者側の負担になる
HP製のパソコンを購入すると必ず保証期間が設けられているはずです。保証期間内であれば無償でトラブルに対応してもらうことができるため、何かしらの問題が発生した場合には気軽に相談することができるでしょう。
しかし、データ復旧に関してはHPが紹介したデータ復旧会社を利用したとしても、保証が適用されず復旧費用は全て依頼者の負担となっています。ちなみに、データ復旧にかかる費用はトラブルの原因となる障害、その障害レベルによって異なります。
特に、物理的に故障した内蔵HDDからのデータ復旧には、場合によっては高額な費用が請求さあれることも少なくありません。また、HPでは特定のデータ復旧会社を支持しておらず、推奨もしていないため紹介された専門業者が信頼できるとも限らないので、もしも紹介さされた業者を利用する場合には注意が必要です。
データ復旧に関わる保証はない
HPでは保証期間内の修理や部品交換などに対する保証はありますが、データ復旧に関わる保証は行っておりません。そのため、紹介されたデータ復旧業者を利用してデータを復元できなかった、またはその他のトラブルが発生した場合も補償対象外であり、全て自己負担となっています。
上記でもご紹介しましたが、HPでは特定の専門業者の支持や推奨は行っていないため、紹介された業者の信頼性は高いとは言えません。データ復旧を依頼する際には重要なデータや個人情報が記録された内蔵HDDを業者に預けなければならないので、情報を盗まれる恐れや情報漏洩のリスクなども考え依頼を検討することが大切です。
安全にデータ復旧を行う方法とは?
HPが紹介するデータ復旧業者ですが、大手メーカーが紹介している業者なので信頼性がない訳ではないかもしれません。しかし、ご紹介した3つのデータ復旧会社はいずれも海外の業者なので、おそらく紹介先の業者を利用する方は少ないのではないでしょう。
ここで気になるのが安全なデータ復旧の方法ですが、どのような方法でHP製パソコンの内蔵HDDからデータを復元することができるのでしょうか?ここでは、安全にデータ復旧を行う方法についてまとめてみました。
まずはトラブルの原因を特定する
HDDをはじめとする記憶装置からのデータ復旧ですが、トラブルの原因によって方法が異なります。そのため、まずは復旧作業が必要となるトラブルの原因を特定することが大切です。
まず、トラブルの主な原因となるのが「論理障害」「物理障害」の2つに分類されます。論理障害は、HDD自体は正常に起動しているものの、ソフトウェア上で何らかが原因で障害が発生してしまい、ファイルやフォルダを開けなくなるなどの不具合が発生します。
物理障害の場合はHDD自体が故障している状態なので、突然シャットダウンされることが頻発したりOSが起動しなくなったりなどのトラブルが発生します。ちなみに、物理障害が発生している場合には、本体から異臭・異音が発生する、意味もなくフォーマットの実行を要求されるなどの症状が現れることがあります。
しかし、場合によっては何の前触れもなく突然不具合や故障が発生することがありますし、人によっては自分で原因を特定することができない方も少なくありません。最近では無料で初期診断を行ってくれる専門業者が多いので、原因が特定できない場合は一度プロに視てもらうと良いでしょう。
論理障害なら自分でデータ復旧が可能
トラブルの原因が論理障害だった場合に限りますが、データ復旧ソフトを使って目的のデータを復元することが可能です。使用するソフトによって操作性や復旧方法が異なる場合がありますが、自分でデータ復旧を行うことができるので、データを盗まれる恐れや情報漏洩の心配はありません。
しかし、場合によってはデータ復旧に失敗するケースもあると言われているので、確実にデータ復旧を成功させられる保証はないようです。この原因は、データ復旧ソフトを正しく使用していない、または物理障害も発生している可能性があることが考えられます。
物理障害の場合は専門業者への依頼が必要
トラブルの原因が物理障害だった場合は、データ復旧会社でなければデータを復元することができません。そのため、パソコン本体から異音や異臭が発生している、シャットダウンが頻発する、パソコンの電源が入らないという症状が出ているのであればデータ復旧業者への依頼が必要になるでしょう。
また、データ復旧会社へ依頼する場合には信頼できる業者選びが重要になります。復旧作業を依頼する際にはあらゆるデータや情報が保存された内蔵HDDを預けなければならないので、誤って悪徳業者に依頼してしまうと情報漏洩のリスクがあります。
他にも、相場を超える高額な復旧費用を請求されたというケースも数多く報告されています。そこで気になるのが信頼できるデータ復旧会社の見分け方ですが、一番わかりやすいのはデータ復旧協会DRAJの加盟企業であれば安心です。
DRAJは悪徳業者の撲滅を目的とした活動を行っている企業団体なので、この団体に加盟しているデータ復旧会社であればセキュリティも万全で情報漏洩の心配がなく、費用相場に適した価格でデータ復旧を行ってくれます。
データ復旧の成功率を重視するならプロに相談しよう!
HP製の内蔵HDDのデータ復旧を行う方法には、「データ復旧ソフト使う」「データ復旧会社に依頼する」の2つがあります。しかし、データ復旧ソフトを使えば低コスト・手軽といったメリットがありますが、データトラブルの原因によっては利用できず確実に成功する保証がないといったデメリットがあります。
一方、データ復旧会社であればどんな障害が発生したHDDからでもデータ復旧が可能ですし、信頼できる業者であればセキュリティ面も安心ですし高い復旧成功率が期待できます。発生している障害によっては復旧費用が高額になる場合があるといったデメリットがありますが、ほぼ確実なデータ復旧を期待できるので、成功率を重視される方は一度プロのデータ復旧会社に相談してみると良いでしょう。